「また同じことでつまずいてる…」
「いいかげん変わりたいのに、変われない…」
もし、そんなふうに感じているなら、それは、あなたのせいじゃないかもしれません。
頑張っているのに、うまくいかない。
気をつけているのに、また同じ失敗をしてしまう。
そのたびに、「自分ってダメだな…」と落ち込んで、やがて、自信を失っていく…。
そんな経験、ありませんか?
このブログでは、「変わりたいのに変われない」理由と、そこから抜け出すためのたったひとつの大事な視点について、お話ししていきます。
変われない人は思考のクセに気づいていない
まずはじめにこちらをご覧ください。
これは変われない人の共通点なんですが、
- 同じことで何度もつまずく
- 考えすぎて行動できない
- 自分を責めて落ち込む
多くの人がこのループにハマって変わることができません。
実は、こうした状態になる人には“ある共通点”があります。
それは、
「思考のクセ」に気づいていないこと。
思考のクセって、いったいなに?
「思考のクセ」とは、
これまでの経験や環境、親や社会の価値観の中で、
無意識に身につけてしまった“考え方のパターン”のことです。
たとえば──
- 嫌われたくなくて、言いたいことが言えない
- がんばってないと、自分には価値がないと思ってしまう
- 人を優先しないといけない、と感じてしまう
- 「どうせ私なんて…」と無意識に思ってしまう
- 感情を出すと迷惑をかける気がして、黙ってしまう
- 頼れない、弱音を吐けない
- 本音を言ったら、受け入れてもらえない気がする
こうした思考のクセは、長年積み重ねられてきたものなので、
これが自分だと感じてしまいますが、それは本来のあなたではありません。
「それって、思考のクセかも?」という視点
たとえば、「相手にどう思われるかを、常に気にしてしまう」これは、無意識に“嫌われないこと”を優先してしまう思考のクセです。
本当は言いたいことがあっても、グッと飲み込んでしまう。それが自分だと思い生きてきたかもしれませんが、その繰り返しで、人間関係にすごく疲れるようになっているはずです。
「私さえ我慢すれば…」という思考パターン
次にこういう人もいます。
「私さえ我慢すれば…」
これも、多くの方に見られる思考のクセです。
誰かのために、自分の気持ちを後回しにする。
そうやって、ずっと我慢し続けた人は、ある日突然、心がポキッと折れてしまい、「私って、何のために生きてるんだろう…」
そんなふうに感じてしまう方も、少なくありません。
「失敗=価値がない」と思い込んでしまう思考のクセ
そして、「失敗=価値がない」と思い込んでしまう思考のクセもあります。
この考え方は、知らず知らずのうちに、自分に“完璧”を求めてしまうクセです。少しの失敗でも、「すべてがダメだ」と思ってしまって、自分を責めてしまう人も、本当にたくさんいます。
そうやって、ずっと自分を否定し続けているうちに、「自分なんて価値がないのかもしれない」と感じてしまう方も少なくありません。
こういった思考のクセを、多くの方が「これが本当の自分なんだ」と思い込んでしまっています。
でも、それはあなたの“本来の姿”ではありません。
無意識に身についたクセに、知らず知らずのうちに支配されてしまっているだけなんです。
そしてそのクセこそが、今感じている“生きづらさ”の原因になっていることが多いんです。
でも、逆を言えば、「あ、これって私の思考のクセだったんだ」と気づいた瞬間から、心がすっと軽くなることもあります。
思考のクセは、行動と気持ちを縛りつける
思考のクセがあると、どれだけ前向きな言葉を聞いても、「私には無理かも…」と自分で自分にブレーキをかけるようになります。
すると、周りから見たらちゃんと頑張っているのに、自分だけが置いていかれてるように感じたり、「どうせまた失敗する」と思ってチャレンジできなくなる。
思考の癖が、あなたの行動を制限して、あなた自身を苦しめるようになります。
私はこれまで13年間で、3000件以上のご相談を伺ってきましたが、この“思考のクセ”に気づかないまま頑張り続けて、
身も心もすり減らしている方が、本当に多いという印象を受けています。
無理を続けた結果、こんなことが起きます。
- ある日突然、仕事や家事が手につかなくなる
- 誰にも会いたくなくなって、人間関係を断ち切ってしまう
- お風呂にすら入れない状態になる
こんなふうに、“心が壊れてしまう方”を、私は実際たくさん見てきました。
そして病院に行くと、うつ病・適応障害・パニック障害・自律神経失調症…といった診断を受けて、長いあいだ、身も心も思うように動かせなくなってしまう方も少なくありません。
だからこそ私は、あなたがこのまま頑張り続けて、限界を迎えてしまう前に、
自分の中にある“思考のクセ”に気づいてほしいと思っています。
変わるには「努力」ではなく「気づき」が必要
変わるには、まず「気づくこと」が必要なんです。
多くの人は、「努力が足りないから変われないんだ」「意志が弱いから変われないんだ」
そんなふうに自分を責めています。
でも、それは違います。
あなたが悪いんじゃないんです。あなたの“脳”が、これまでの人生の中で「こうしたほうが安全だ」「こうすれば傷つかない」と記憶してきたこと。
その記憶が、今のあなたを変われなくさせているだけなんです。
防衛反応としての「思考のクセ」
たとえば、子どもの頃に、親に意見を言ったときに怒られてばかりいた人は、
だんだんと、自分の意見を言うのが怖くなっていきます。
その経験が記憶として残り、大人になってからも、
無意識に「黙っていたほうが安全だ」と感じてしまうようになるんです。
これは“防衛反応”といって、脳があなたを守ろうとしているんです。
でも、その防衛反応が、やがて生きづらさになり、
大人になったあなた自身を苦しめることになります。
社会に出ると、本当は「言うべきことは、言わなければならない場面」も出てきます。
でも、そのときにブレーキをかけてしまうのが、過去の経験によってつくられた、“防衛反応”という思考の癖なんです。
思考のクセに気づかないままでは、何度もつまずく
そして、“思考のクセ”に気づかないままでは、どれだけ頑張っても、同じことを繰り返してしまいます。
たとえば、「どうせ私は無理だから」と思っていると、新しいことに挑戦しようとしても、無意識にブレーキをかけてしまいます。
「また失敗するかもしれない」
「誰かに迷惑をかけるかも」
そんなふうに、脳が過去の記憶をもとに行動を止めてしまうんです。
だから、自分を変えようとしても、うまくいかない。
自分の中にある「思考のクセ」が根本から変わらない状態で、「さあ変わるぞ!」と気合を入れても、1か月もしないうちにこれまでの自分に戻ってしまいます。
つまり、“思考のクセ”に気づかないままでは、どれだけ頑張っても、同じことを繰り返してしまうということです。
根っこにある思考のクセに気づいて、初めて変化が始まるんだということを知っていただきたいです。
脳の働き「ホメオスタシス」が変化を妨げる
人は、慣れ親しんだ“考え方”や“行動パターン”に戻ろうとする性質があります。
特に、その考え方や行動が、過去に自分を守ってくれたものだったとしたら、なおさら変わるのが難しくなってしまいます。
心理学では、こうした働きを「ホメオスタシス(恒常性)」といいます。
脳は、たとえ今の状態が苦しくても、「慣れ親しんだ自分の考え方や行動」のほうが安全だと感じてしまう。
そして、その状態が長く続くと「これが自分なんだ」と思い込んでしまい、変わろうとしても、無意識に元に戻ろうとするんです。
変わるには「気づくこと」から始めよう
だからこそ、ただ「変わりたい」と思うだけでは変われません。
無意識のうちに作られた思考のクセに気づいて、少しずつ見直していくことが必要なんです。
逆を言えば、「あ、これが自分の思考クセだったのか」と気づくことで、行動や感じ方、人との関わり方が変わっていきます。
そして、自分の思考の癖に気づいて変わっていった人たちも、最初は「自分の思考のクセなんて考えたこともなかった」と言っていました。
自分では気づいていなかった“思考のクセ”に、気づくこと。
それが、変化のはじまりになります。
だからこそまずは、“気づくこと”から始めてみてほしいんです。
それだけでも、今感じている生きづらさの正体が、見えてくると思います。
思考のクセに気づいたことで、自分を取り戻した女性の話
実際に、こんな方がいました。
その方は、いつも人の顔色をうかがってしまい、
本音を言うのが怖い、と話してくれました。
本音を言って嫌われたくないから「相手に合わせよう」。
そんなふうに、自分の気持ちをできるだけ言わないようにして生きてきたそうです。
でも、そうやって過ごすうちに、ちょっとしたことでお子さんに当たってしまったり、
意味もなく急に涙が出てきたりして、こう言われました。
「もう自分が自分じゃない気がする」
そのときに、私の講座に入られました。
一緒に取り組んでいく中で、「なぜ本音を言えなくなってしまったのか?」
その根っこにある“思考のクセ”に、少しずつ気づいていかれました。
もちろん、気づいたからといって、すぐに何もかもが変わるわけではありません。
でも、「これは自分の思考のクセなんだ」と気づけたことで、
自分の状態を、冷静に見つめられるようになっていかれたんです。
知識と環境が、変化を支えてくれる
正しい知識と、理解のある環境の中で、
自分の思考のクセに向き合う時間が増えていくと、
無理なく、自分のペースで変わっていくことができます。
そして今では、その方はこう話してくれました。
「本音を伝えられるようになって、
人と関わるのが怖くなくなった。前より疲れにくくなったんです」
それを聞いたとき、私は改めて思いました。
やっぱりまず、「自分の思考のクセに気づくこと」が、変わるための第一歩なんです。
そこから少しずつ整えていけば、
誰でもちゃんと、自分らしく変わっていける。
それを私は、これまで多くの方を見てきて、確信しています。
思考のクセを整えると、毎日が変わっていく
少しずつ思考のクセを整えていくことで、
- 人との関わりがラクになったり
- 心のモヤモヤが減っていったり
- 本音を言えるようになったり
- 自分に自信を持てるようになったり
そんなふうに、「生きづらさ」を感じていた毎日が、
確実に、変わっていくんです。
まとめ
「変わりたいのに変われない」
その苦しさの正体は、あなた自身ではなく、これまでの人生の中で知らず知らずのうちに身につけてしまった“思考のクセ”にあることがほとんどです。
そのクセに気づかないまま、がむしゃらに頑張ってしまうと、心も体もすり減ってしまいます。
でも、逆を言えば、そのクセに「気づく」ことができれば、そこから少しずつ、自分を変えていくことができるんです。
「自分には無理かもしれない」
「どうせまた同じ失敗をするかも」
そんな気持ちになることがあっても、大丈夫。
変わりたいと思ったその気持ちが、すでに一歩目なんです。
大切なのは、誰かと比べることではなく、昨日の自分より、少しでも「気づけた」自分を認めてあげること。
思考のクセに気づき、それを少しずつ整えていくことで、あなたの毎日は、ちゃんと変わっていきます。
あなたのペースで、あなたらしく。その一歩を、どうか大切にしてあげてくださいね。