本当に性格が悪い人は、普段から性格の悪さをむき出しにしているわけではありません。人前では感じよく振る舞ったり、普通に会話したりするので、最初は気づかないこともあります。
でも、その人が何気なく使っている口癖には、本性が出ます。本人は意識していなくても、何度も繰り返す言葉には、その人が普段どんな考え方をしているのかが表れるからです。
では、本当に性格が悪い人は、どんな口癖を使うのでしょうか。今回は、本当に性格が悪い人に共通する9つの口癖を紹介します。
1.「面白いこと聞いたんだけど」
たとえば、「面白いこと聞いたんだけど、○○さん、ここで頑張りたいって真面目に働いてたのに、異動になるらしいよ」と楽しそうに話してくる人がいたとします。
真面目に働いていた人が、望んでもいない異動になることは、本当に面白い話でしょうか。本人の立場になって考えれば、まったく面白い話ではありません。
では、なぜ「面白い」と言うのか。こういう人にとって、他人の不幸やトラブルは、自分が楽しむための話のネタになっているからです。誰かに話して、「えー、そうなの?」と一緒に盛り上がることを楽しんでいます。
普通の人なら、人の不幸を楽しそうに話す人を見れば、「この人、性格悪いな」と感じます。しかし本人は、人の不幸を面白がることが当たり前になっているので、自分の感覚がおかしいことに気づいていません。
こういう人には、自分の悩みや、人に知られたくない話を簡単にしないほうがいいです。あなたにとって深刻な話でも、その人にとっては「面白い話」として広める材料になってしまいます。
2.「でも、あの人○○だよ」
たとえば、「佐藤さん、主任に昇進したんだって」と話した時に、「でも、課長に気に入られてるだけじゃない?」と言う人です。
普通なら「すごいね」で終わる話ですが、こういう人は人の功績をそのまま認めることができません。
なぜ素直に認められないのか。「でも、あの人○○だよ」が口癖の人は、人から認められたい気持ちが強く、自分以外の人が周りから高く評価されることを面白く思わないからです。
誰かが褒められると、「でも性格悪いよ」「でも運がよかっただけでしょ」「でも上司に気に入られてるからね」と、わざわざ評価を下げることを言います。
人の功績を認めるより、欠点を探して評価を落とそうとする。その言葉には、嫉妬やひねくれた考え方が表れています。
3.「そんなことも知らないの?」
仕事で分からないことがあって、「これってどうやるんですか?」と聞いた時に、「えっ、そんなことも知らないの?」と言ってから教える人がいます。
何も言わずに教えてくれればいいだけなのに、なぜわざわざ相手をバカにするような一言をつけるのでしょうか。
こういう人は、「自分のほうが上だ」と相手に分からせたいのです。この言葉には、「あなたは知らない」「私は知っている」「だから私のほうが上」という気持ちが隠れています。
つまり、教えることそのものより、教えるという行為を使って上下関係を作ろうとしているのです。
性格のいい人なら、「そんなことも知らないの?」とは言わず、普通に教えてくれます。相手が知らないことをわざわざバカにする必要はありません。「そんなことも知らないの?」は、自分が上だと見せたい人が使いやすい言葉です。
4.「冗談じゃん」
たとえば、「こんな親の子に生まれて可哀想」と言われて、「そういうこと言うのやめて」と伝えたら、「えー、冗談じゃん」と返してくる人です。
相手が傷つくことを言っておいて、「冗談」で終わらせようとします。本当に冗談だったのであれば、相手が嫌がった時点で「ごめん」と謝れば終わる話です。
ところが、こういう人は謝りません。相手が傷ついているのを見て、「ショック受けてる」と面白がっていたり、「言われる原因を作っているのはあなた」と自分を正当化したりします。
つまり、「冗談じゃん」は、自分が言ったことへの責任から逃げるために使われている言葉でもあります。
人を傷つけることは平気なのに、自分が責められるのは嫌。そのため、「冗談だった」と言って逃げようとするのです。「冗談じゃん」が口癖の人には注意したほうがいいでしょう。
5.「だから言ったじゃん」
慣れない仕事を任され、一生懸命やったのに失敗してしまった。そんな時に、「だから言ったじゃん。あなたには無理だって」と言ってくる人がいます。
しかも、本人が一番へこんでいる時に言ってきます。
この「だから言ったじゃん」には、自分の正しさを見せつけたい心理が隠れています。「あなたの言った通りだった」「あなたはよく分かっている」と思われたい人が、相手の失敗を利用して、自分の正しさをアピールしているのです。
本当に相手のことを考えているなら、落ち込んでいる人をさらに責める必要はありません。失敗からどう立て直すかを一緒に考えるはずです。
「だから言ったじゃん」が口癖の人は、相手がへこんでいる時でさえ、自分を上に見せることを優先する人です。
6.「気にしすぎじゃない?」
たとえば、友人から「その年でそんな服着るんだ」と言われて、「そういう言い方されると嫌だな」と伝えたら、「えっ、気にしすぎじゃない?」と返してくる人です。
嫌なことを言われたから、「嫌だった」と伝えただけなのに、こちらが悪いように言われます。そう言われると、「私が気にしすぎなのかな」と、自分の感じ方が間違っているように思えてきます。
では、なぜ「気にしすぎじゃない?」と言うのでしょうか。この言葉を使えば、自分の言い方の問題を、相手の受け取り方の問題に変えられるからです。
つまり、「私の言い方が悪かったわけではない。あなたが気にしすぎるから傷ついたんでしょ」と言っているわけです。
自分の言葉で相手が傷ついたことより、自分が悪者になることを避けようとする。こういう発想になるのは、相手への思いやりより、自分を守ることを優先しているからです。
7.「みんなもそう言ってるよ」
たとえば、仕事のやり方に不満がある人が、「この仕事のやり方って、おかしいと思わない? みんなもそう言ってるよ」と言ってきたとします。
ところが実際は、二人くらいしか言っていない。それなのに、「みんな」と話を大きくしています。
なぜ「みんな」という言葉を使うのでしょうか。それは、自分一人の意見として言うより、「みんなの意見」と言ったほうが、人の気持ちを動かしやすいからです。
「周りもみんな同じ意見だ」と言われれば、聞いた側も「そんなに多くの人が言っているなら、本当におかしいのかな」と思いやすくなります。
自分の意見だけでは人を動かせないので、「みんな」を使って人数を多く見せ、相手を自分の側に引き込もうとしているのです。
「みんなもそう言ってるよ」が口癖の人は、自分の意見を通すために、話を大きくしていることがあります。そんな時は、「みんなって誰?」と冷静に確認することが大切です。
8.「私は悪くない」
仕事でミスが起きた時に、「私はちゃんと伝えたから。悪いのは確認しなかった○○さんでしょ」と、すぐに自分は悪くないと主張する人がいます。
こういう人は問題が起きると、まず原因を考えるより、自分に責任がないことを証明しようとします。
なぜそこまで「私は悪くない」と言いたがるのでしょうか。こういう人の中には、「謝ったら負け」「自分が悪いと認めたら立場が弱くなる」と考えている人がいます。
そのため、自分にも悪いところがあったとしても、責任を誰かに押しつけ、「私は悪くない」と自分を守ろうとします。
こういう人は、普段からミスをした人を見下していることがあります。そのため、自分がミスを認めれば、今度は自分が「見下される側」になると思っているのです。
自分に悪いところがあれば素直に認める人と、誰かを悪者にしてでも自分を守ろうとする人。トラブルが起きた時ほど、その違いはよく表れます。
9.「あなたのためを思って言ってるの」
たとえば、離婚したいと親に相談した時に、「離婚なんてやめなさい。あなたのためを思って言ってるの」と言われたとします。
一見すると、本気で心配してくれているように聞こえます。しかし本当は、「離婚したら世間体が悪い」「親戚に何て言われるか分からない」と、親自身の都合が一番の理由になっていることもあります。
夫婦の間でもあります。妻が「働きに出たい」と言った時、夫が「働かないほうがいいよ。君のためを思って言ってるんだ」と言う。
妻は、「働きに出ると大変だから心配してくれているのかな」と思うかもしれません。でも本当は、妻を経済的に自分へ頼る状態にしておけば、簡単には離婚されないと思って言っている場合もあります。
どちらにも共通しているのは、「あなたのため」と言いながら、実際には自分の都合が隠れていることです。
「あなたのため」という言葉をつければ、本気で相手を心配しているように聞こえます。そのため、自分の思い通りに相手を動かそうとしていることが見えにくくなります。
特に、親から何度も「あなたのため」と言われて育つと、「親の言うことを聞いたほうがいい」「自分で決めたら間違うかもしれない」と思うようになり、自分の人生を自分で決めることが難しくなることもあります。
「あなたのため」と言いながら、自分のために相手の人生を動かそうとする。これが、この言葉の怖いところです。
「あなたのため」と言われた時は、本当に自分のためなのか、それとも言っている本人にとって都合がいいだけなのかを、一度考えてみてください。
口癖には、その人の本性が出る
性格の悪さは、怒鳴ったり、露骨な悪口を言ったりする時だけに出るものではありません。何気なく繰り返している言葉にも、その人の考え方は表れます。
相手を下げることで自分を上に見せようとしていないか。自分を守るために誰かへ責任を押しつけていないか。「あなたのため」と言いながら、本当は自分のために言っていないか。
もちろん、一度その言葉を使っただけで、その人の性格すべてを決めつける必要はありません。見るべきなのは、同じような言葉や行動を何度も繰り返しているかどうかです。
言葉の表面だけではなく、「なぜこの人は、この言葉を使うのだろう」と考えてみると、その人が普段どんな考え方をしているのかが見えてきます。
「気にしすぎかな」と迷った時に
今回紹介したような口癖を聞いて、「この人、ちょっとおかしいな」と感じても、「これくらいで距離を取るのは、私が気にしすぎなのかな」と迷うことがあります。
そんな方のために、「関わってはいけない人を1分で見抜くチェックリスト」を無料で用意しています。18個の項目をチェックするだけで、その人が注意したほうがいい相手なのか、距離を取ったほうがいい相手なのかを確認できます。
何度も同じような言葉に違和感を感じる相手がいるなら、その違和感を無視しないでください。言葉そのものではなく、その言葉を何のために使っているのかを見ると、その人の本性が見えてきます。

