嫌味を言ってくる人が黙る、最強の一言|なぜ言い返してはいけないのか

職場や身近な人間関係で、チクチクと嫌味を言ってくる人。

「そんなことも知らないの?」 「要領が悪いね」

こんな言葉に、つい言い返したり、ムッとした顔をしてしまったり。あるいは、グッとこらえて無視したり。

実は、これらは全部、逆効果です。やればやるほど、嫌味は酷くなっていきます。

では、どうすればいいのか。

答えは、たった一言。「ありがとうございます」。これだけです。

嫌味を言われているのに、お礼を言う。おかしいと思うかもしれません。でもこの一言は、嫌味を止めるだけではなく、相手があなたの味方になることすらある、最強の方法なんです。

この記事では、なぜ「ありがとう」が最強なのか。その心理の仕組みを、一つずつ解き明かしていきます。

目次

そもそも、嫌味を言う人は何がしたいのか

「ありがとう」がなぜ効くのか。それを理解するには、まず「嫌味を言う人が、何のためにそんなことをするのか」を知る必要があります。

一言で言うと、自分の中に溜まった嫌な気持ちを、晴らすためです。

日頃の鬱憤、不満、イライラ、嫉妬。そういうモヤモヤを抱えていて、それを誰かにぶつけることで発散している。

イメージしやすいのは、ゲームです。

ゲームで敵をバッタバッタと倒していくと、スカッとしますよね。あれは、立派な憂さ晴らしになっています。

嫌味を言う人は、これを人間相手にやっているんです。

人を攻撃して、相手がムッとする。困った顔をする。言い返してくる。その反応を見て、「お、この攻撃が効いてる」とスカッとする。そして、また晴らしたくなって、「次はこの攻撃だ」と、何度も嫌味を言ってくる。

つまり、あなたの反応そのものが、相手にとってのご褒美になっているわけです。これが、嫌味を言う人の正体です。

なぜ「ありがとう」が最強なのか

ここまで分かると、なぜ「ありがとうございます」が効くのか、見えてきます。

もう一度、ゲームで考えてみてください。

敵を攻撃したのに、その敵が「気づかせてくれて、ありがとうございます」とお礼を言ってくる。攻撃したはずなのに、敵が回復しているように見える。倒してスカッとしたいのに、いつまでも倒せない。

そんなゲーム、まったく面白くないですよね。

「ありがとうございます」は、これと同じことを起こします。相手の攻撃を、戦意喪失させる力があるんです。

嫌味を言ったのに、相手はお礼を言ってくる。攻撃が効かない。それどころか感謝される。「なんで?」と拍子抜けして、敵を倒したときのスカッとした感覚が、まったく味わえない。これでは、嫌味を言う意味がなくなってしまいます。

相手の見方が、勝手に変わっていく

でも、本当にすごいのは、ここから先です。

人は、自分が攻撃した相手から感謝されると、つじつまが合わずに混乱します。「攻撃したのに、なんでお礼を言われるんだ?」と。

そのつじつまを合わせるために、相手は無意識のうちに、こう考え始めます。

「この人は、よっぽどいい人なんだな。嫌味を言われても、素直にお礼が言えるんだから」

こう考えれば、嫌味を言ったのにお礼を言われた、という矛盾のつじつまが合います。

その結果、相手のあなたに対する見方が変わり、嫌味を言う気そのものが、なくなっていくんです。

ときには、味方にすらなる

さらに、こんなことが起きる場合もあります。

嫌味を言ってくる人の中には、親分肌で面倒見のいいタイプもいます。そういう人は、相手を「いい人だ」と認識すると、その人が困っていたり、誰かにいじめられていたりすると、助けに回ってくれることがあるんです。

昨日まで嫌味を言ってきた人が、強い味方に変わる。

「ありがとうございます」が最強だと言えるのは、相手を戦意喪失させるだけでなく、味方にすらしてしまう力があるからなんです。

「言い返す」「無視する」がダメな理由

嫌味への対処法は、「ありがとう」以外にもよく知られています。

たとえば、「言い返して論破する」「それ、どういう意味ですか?と聞き返す」「無視する・スルーする」「相手を見下して、まともに取り合わない」など。

でも結論から言うと、これらはどれも、状況を悪化させるだけです。順番に見ていきましょう。

言い返して論破する

一番やってしまいがちな方法です。「言い返さないと舐められる」と考えると、自然とこうなります。

でも、思い出してください。嫌味はゲーム感覚です。

相手にとって、言い返してくる人は「強敵」です。ゲームでも、強い敵が出てくると「どう倒してやろうか」と燃えますよね。それと同じで、言い返せば言い返すほど、相手は「次はどう言い負かそうか」と盛り上がってしまう。

結果、水掛け論になり、終わらない争いが始まります。しかも、嫌味を言う人はプライドが高い。論破しようとすれば、そのプライドを傷つけ、火に油を注ぐことになります。

「それ、どういう意味ですか?」と聞き返す

確かに、その場では相手は黙るかもしれません。でも、これは相手に恥をかかせる行為です。

プライドの高い相手を、人前で黙らせる。すると、その場では勝てても、必ず仕返しをしてきます。ただのゲーム感覚だった嫌味に、今度は「怨み」が乗ってしまう。さらに厄介になります。

無視する・スルーする

これもダメです。嫌味を言う人にとっては、無視も立派な「反応」だからです。

「コイツ、無視しやがって」と、今度は無視されたこと自体が気に入らなくなり、嫌味を加速させてきます。

相手を見下して、取り合わない

「幼くて可哀想な人だと思おう」「まともじゃない人なんだと考えよう」。こう考えると、確かに自分の気持ちは少し楽になります。

でも、これでは相手の嫌味は酷くなる一方です。

あなたが取り合わないということは、相手からすれば、何をしても言い返されない、反撃されないということ。つまり相手は、ノーリスクで一方的に攻撃し続けられる、ゲームでいう無敵状態になります。やりたい放題で、とことんおもちゃにされてしまいます。

どの方法も、肝心の気持ちを消せていない

こうして見ると、よく知られた対処法はどれも、状況を悪化させかねません。

なぜなら、どの方法も、相手の**「嫌味を言いたい気持ち」そのものを消せていない**からです。

根本的に解決するには、その気持ちを消すしかない。それができるのは、「ありがとうございます」だけなんです。

「ありがとう」を言うときの3つのコツ

実際に使うときのコツを、お伝えします。

1. 淡々と言う

一番大事なのは、感情を出さないことです。

嫌味を言われたとき、ムッとしたり、悲しそうな顔をしたりすると、相手はスカッとしてしまいます。何事もなかったかのように、落ち着いて「ありがとうございます」と言う。この淡々とした感じが、相手を一番拍子抜けさせます。

  • 「そんなことも知らないの?」→「はい、知らなかったです。教えてくれて、ありがとうございます」
  • 「要領が悪いね」→「そうなんです。気づかせてくれて、ありがとうございます」

さらに余裕があれば、「勉強になりました!」と付け加えると効果的です。こちらは嫌味を言っただけなのに素直に受け取られると、相手は「なんだ、いいやつだなあ」と感じ、攻撃する対象から外れていきます。

2. 中身を本気で受け取らない

嫌味の中身を、真に受けて落ち込む必要はありません。心の中では「はいはい、また始まったな」くらいでいい。軽く聞き流しながら、口先だけでお礼を言う。これくらいの距離感でちょうどいいんです。

3. 何度も繰り返す

一度きりではなく、何度もお礼で返してください。

相手は最初「なんだコイツ」と思うかもしれません。でも、嫌味を言っても毎回お礼が返ってくると分かったとき、相手の意識は変わります。

相手が「学習」するまでには、ある程度の期間が必要です。それを分かった上で、続けてみてください。

なぜ、あなたばかりが狙われるのか

ここまで読んで、こう思った方もいるかもしれません。「そもそも、なぜ私ばかりが嫌味を言われるんだろう」と。

嫌味を言う人は、実は相手を選んでいます。そして、あなたは「選ばれてしまう側」になっている。

ここには、あなた自身も気づいていない、ハッキリとした理由と仕組みがあります。その仕組みが分からないままだと、相手を変えても、職場を変えても、また同じような人に振り回されてしまうんです。

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まとめ

嫌味を言ってくる人への最強の一言は、「ありがとうございます」です。

  • 嫌味は、相手の憂さ晴らし。あなたの反応がご褒美になっている
  • お礼で返すと、相手は戦意を喪失し、ときには味方にすらなる
  • 言い返す・無視する・見下すは、すべて逆効果
  • 淡々と、何度も、本気で受け取らずにお礼を言うのがコツ

言い返して勝とうとするのではなく、相手の「攻撃したい気持ち」そのものを消す。これが、嫌味から自分を守る、一番たしかな方法です。

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