悪口ばかり言う人を見て、「どうしてあんなに人の悪口ばかり言うんだろう」と思ったことはありませんか。
実は、悪口ばかり言う人は、単純に嫌いな人が多いから悪口を言っているわけではありません。なぜ人の欠点ばかり気になるのか。なぜ人が褒められると悪口が出るのか。そして、なぜ悪口を言う相手が次々と変わっていくのか。そこを掘り下げていくと、悪口ばかり言う人に共通する本性が見えてきます。
今回は、悪口ばかり言う人の心の中で何が起きているのかまで、詳しくお話しします。
1.なぜ人の欠点ばかり目につくのか
職場で誰かが少しミスをしただけで、「また間違えてる」「ほんと仕事できないよね」と、すぐに人のことを悪く言う人がいます。一つ気になるところを見つけると、今度は「あそこもダメ」「こういうところもダメ」と、次々に欠点を探し始めます。
でも、そんな人でも、自分の人生が順調で心に余裕がある時は、そこまで人の欠点ばかり気にならないものです。なぜなら、自分の仕事や家庭、趣味など、自分の人生を楽しむことに意識が向いているからです。
反対に、自分の中に不満や満たされない気持ちがあると、人の欠点へ意識が向きやすくなります。悪口を言っている間は意識が相手に向くので、自分の中にある不満や苦しさから一時的に目をそらすことができるからです。
仕事に不満がある。家庭がうまくいっていない。お金に困っている。人間関係が満たされていない。将来に不安がある。そんな時に、「あの人はここがダメ」「あの人より自分のほうがマシ」と人の欠点を探すことで、自分自身の問題を見なくて済みます。
つまり、人の欠点ばかりを見るのは、相手に問題があるからだけではありません。自分の現実から目をそらしたいという、その人自身の弱さが関係していることがあります。
2.なぜ人が褒められると悪口が出るのか
職場で「あの人、今回かなり頑張ってたよね」「仕事も早いし、頼りになるよね」と誰かが褒められている時に、「でも運がよかっただけでしょ」「そんなにすごい?」「前は全然できなかったけどね」と、わざわざ悪く言う人がいます。
心に余裕があれば、「すごいな」「頑張ったんだな」と、その人の評価を素直に認めることができます。しかし、自分の人生に不満がある人にとって、誰かが評価される場面は、自分がうまくいっていないことや、自分が評価されていないことを意識させられる場面にもなります。
すると、「なんであの人ばかり」「自分だって頑張っているのに」という羨ましさや悔しさが出てきます。そして、「自分はダメだ」と思いたくないために、「あの人は運がよかっただけ」「みんなが思っているほどすごくない」と、相手の評価を下げようとします。
さらに、その悪口を周囲に広めることで、「評価されているけど、本当はそんなにすごい人ではない」と周りにも思わせようとする人もいます。
人が褒められた時に悪口が出るのは、相手の評価そのものが問題なのではなく、その評価によって自分の満たされていない部分を刺激されるからなのです。
3.悪口を言うと、本人の中で何が起きるのか
誰かに腹が立った時に、「あの人ほんとおかしいよね」「普通そんなことしないよね」と人に話したら、それだけで少し気持ちが軽くなった経験はないでしょうか。
さらに、話を聞いてくれた人から「わかる」「あの人、そういうところあるよね」と言ってもらえると、「やっぱり自分は間違っていなかったんだ」と安心することがあります。
悪口ばかり言う人の中でも、同じことが起きています。悪口を言うことで、「自分は間違っていない」「自分のほうがまともだ」という感覚を得ることができるのです。
特に、自分に自信がなかったり、不満や満たされない気持ちを抱えていたりする人にとって、この感覚は一時的な安心になります。相手を悪い人にすることで、自分を正しい側に置くことができるからです。
つまり、悪口には、相手を悪く言うだけではなく、自分の気持ちを安定させる役割もあるのです。
4.なぜ悪口がやめられなくなるのか
嫌なことがあった時に、お酒を飲んで気持ちを紛らわせる人がいます。酔っている間は嫌なことを忘れられても、酔いがさめれば、仕事や家庭、人間関係など、自分が抱えている問題はそのまま残っています。
悪口も、それとよく似ています。
悪口を言うと、「自分は間違っていない」「自分のほうがまともだ」という感覚を得られるので、その時だけは気持ちが楽になります。しかし、自分の中にある不満や満たされない気持ちそのものがなくなったわけではありません。
そのため、悪口を言わなくなると、また自分の不満や苦しさが出てきます。すると、誰かの悪いところを探して悪口を言い、また一時的に気持ちを楽にする。その効果が切れると、また別の悪口を言う。この繰り返しになります。
そうして何度も繰り返していくうちに、悪口を言わないと自分の気持ちを保てなくなり、悪口が習慣になっていきます。
つまり、悪口がやめられなくなるのは、悪口そのものが好きだからだけではありません。悪口で気持ちを紛らわせないと苦しくなるほど、自分の中に不満や満たされない気持ちを抱えている場合があるのです。
5.なぜ悪口を言う相手が次々と変わるのか
悪口ばかり言う人を見ていると、少し前までAさんの悪口を言っていたのに、今度はBさん、その次はCさんと、悪口を言う相手がどんどん変わっていくことがあります。
もし、本当にAさんだけに問題があるのであれば、Aさんがいなくなれば悪口も終わるはずです。しかし、Aさんがいなくなると今度はBさん、BさんがいなくなればCさんと、次の標的が出てきます。
なぜ悪口を言う相手が次々と変わるのでしょうか。それは、悪口の原因が相手だけにあるわけではなく、本人の中にある不満や満たされない気持ちが何も解決していないからです。
悪口を言っている間だけは気持ちが楽になっても、自分自身の問題はそのままです。そのため、また悪口を言うための相手が必要になります。
結局、悪口を言われている人に毎回大きな問題があるというより、悪口を言わないとやっていられないほど、本人の心が満たされていないことが問題なのです。
6.なぜ悪口を正当化するのか
悪口ばかり言う人に、「人の悪口ばかり言ってるよね」と伝えても、本人はなかなか認めません。
「本当のことを言ってるだけ」「事実だから」「みんなも思ってる」「本人のために言ってる」など、悪口ではない理由を並べて反論することがあります。
なぜ、そこまで悪口ではないと言いたがるのでしょうか。
それは、自分が悪口を言っていると認めてしまうと、「自分は人のことばかり悪く言っている人間なんだ」と、自分自身の嫌な部分を認めなければならなくなるからです。
だから、「自分が悪いのではなく、あの人がおかしい」「あの人に問題がある」「自分は正しいことを言っているだけ」と考えます。そうすれば、自分は相手の問題を指摘している正しい人間だと思うことができます。
悪口を正当化すれば、自分の言動を見直す必要もありません。
つまり、悪口を正当化する大きな理由の一つは、自分の悪いところを認めたくないからなのです。
悪口ばかり言う人の本当に満たされていないもの
ここまで、悪口ばかり言う人に共通する本性についてお話ししてきました。
悪口ばかり言う人に共通しているのは、自分の中にある不満や満たされない気持ちをうまく処理できず、人を悪く言うことで自分の心を保とうとしていることです。
人の欠点を探したり、人が褒められると悪く言ったりするのも、悪口を言うことで「自分は間違っていない」「自分のほうがまともだ」と思うことができるからです。
しかし、どれだけ悪口を言っても、自分の中にある不満や満たされない気持ちがなくなるわけではありません。だからまた誰かの欠点を探し、また悪口を言う。その繰り返しになります。
悪口ばかり言う人は、いつも人の問題について話しています。しかし、本当に満たされていないのは、悪口を言われている相手ではなく、悪口を言っている本人の心なのです。
悪口ばかり言う人に振り回されないために
悪口ばかり言う人の心理が分かっても、実際に身近にこういう人がいると、どう接すればいいのか迷うと思います。
悪口は聞きたくない。でも、職場や家族など、簡単に離れられない相手もいます。我慢して聞き続ければ疲れますし、急に冷たく接すれば関係が悪くなることもあります。
大切なのは、相手を変えようとすることではなく、自分が振り回されない関わり方を知っておくことです。
そこで、「もう振り回されたくない」という方のために、**【もう振り回されない|関わってはいけない人への7つの対処法】**を無料で用意しています。
悪口ばかり言う人をはじめ、関わると疲れる人から自分を守るために使ってください。
人間関係でこれ以上振り回されたくないという方は、ぜひ活用してください。

